大峰早駆 3DAYS SOLO ON SIGHT TRY ④ day2 ガルワ




2日目午後、太古の辻から南奥駆へ。

午後なると、夕立の気配におびやかされ、避難小屋へと急いだ。

雷鳴が遠のくと、再び夕闇迫る雨の中進んだ。

夜のとばりが下りると、再び目の前を、ヒメボタルが漂っていた。


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南奥駆へ、一歩踏み出す。

履き慣れた スポルティバ がボロボロになってきた。

この旅が限界だろう。


太古の辻~涅槃岳~持経ノ宿~平治ノ宿~行仙岳~行仙ノ宿













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未練は太古の辻に置き去りにし、妥協と別れを告げ、目指すは南奥駆道の稜線の先、遥か...

太古の辻を過ぎると、標高を下げながら、石楠花岳、天狗岳、地蔵岳(笠捨山の後にも同じ名前の山がある)、般若岳、涅槃岳等々あまり大きくないピーク越えが連続する。
それとともに比較的からっとしていた暑さが、湿度の高い蒸せるような暑さに変わってきた。





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振り返ると、既に孔雀岳の稜線が高い。
標高も徐々に下がってきてるのが分かる。
山腹に、五百羅漢の無数の岩柱が幻想的に見える。




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この辺りの草原は、少しトレースが心細くなってきたが、気を付けて進めば、見失うことはない。





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釈迦ヶ岳と大日岳は、すでにかなり後方にある。






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天狗山。
意外に、南奥駆道の道標は、写真の様に詳しくしっかりしたものが随所に設置してあり、ある意味北部よりも親切な案内で、世界遺産としてのプライドの様なものを感じた。





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繰り返し、このような景色が現れるので、行程が進んでいるのか不安になることも。

そして、やはり今日も午後から、雲の動きが活発になってきた。
夕立の気配がする。





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嫁越峠。
天狗山から1kmほどのところであるが、ポイントポイントに道標はあるようだ。
外国人トレッカーも増えてきていると聞いたが、ローマ字でも表示があるので、それも含めて整備されているようだ。







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ブナの林と緑の草原のコントラストがまぶしい、天狗の稽古場。
地蔵岳付近。






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涅槃岳、15:20。
ペースが落ちてきた。
一時間ほどの間に、天候も悪くなってきた。
ガスが巻き、霧雨になってきた。
遠雷も聞こえる。
持経ノ宿まで、コースタイムで1.5時間ほどだ。
急がないと。






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この辺りはほとんど樹林帯の中を行くので、小雨程度なら全く影響はないが、証誠無漏岳(ショウジョウムロウダケ)を過ぎると、道が悪くなった。
木の根を掴んでの昇り降りが続き、鎖場も現れ、それが阿須迦利岳(アスカリダケ)まで続いたので、思わぬ消耗を強いられた。





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それでも、涅槃岳から小一時間で持経ノ宿にたどり着いた。
それと同時に、雨は本降りとなり、雷鳴が轟き、バケツをひっくり返した様な状態となった。
タイミングとしては非常に運が良かった。
16:30着。

夫婦2名、先客が居られた。
今日は、ここに宿泊とのこと。






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夕立の停滞の間、夫婦と世間話をしながら夕食を取る。
これが、3日間の山旅での一番のごちそう。

夫婦は、この下の池郷林道の車止めゲート前に車を停めて登って来たらしい。
奥さんに、今日はここに泊まるのかと聞かれ、夕立さえ過ぎれば雨でも出発する、と答えると、次の平治ノ宿までかと言われた。
「いや、テントも有るので行けるところまで」と答えると、信じられない風で、辞めておいた方が良いと言われたので、今までの行程も説明すると、呆れられた。






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夕立が遠のき、雨足が少し弱まったようなので、19時出発とした。
3時間近い停滞だった。
まだ、若干明るいが、雨が霧雨へと変わり、ガスが濃くなってきた。
平治ノ宿までの30分ぐらいの間に、とっぷりっと日が暮れてヘッドランプを点けるが、濃いガスに乱反射してかえって見にくいのでハンドライトのみにした。







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平治ノ宿に着くと、中に灯りが点いていたので覗いてみると、男性が3人くつろいでいた。
話をすると、ここ南奥駆道を管理しておられる『新宮山彦ぐるーぷ』の方々であった。
泊まって行けというので、明日中に本宮まで行って帰りたく、テントもあるし行けるところまで行くと言うと、そのペースなら次の行仙ノ宿まで行けば何とかなるだろう、という事だった。
気を付けて行けという割には、缶ビールを飲めというのでありがたく一本頂いて出発した。
このグループの方々のお蔭で、こうやって南奥駆道を往けるのだから、本当に感謝の言葉もない。

外に出ると、霧雨は完全に上がっていた。
出発準備をしていると、チラチラと光るものが目に入ってきた。
再び、ヒメボタルが。





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平治ノ宿を20時頃出発。
転法輪岳、倶利迦羅岳はいつの間にか過ぎていた。
ガスも晴れてきて、天空には星空が広がってきた。
相変わらず、ところどころヒメボタルがチラチラと漂っている。
常に、闇の中に常にけものの気配がある。
時折、林の中に小動物の目が光る。
熊鈴の音が闇に消えてゆく。
行く手に、猪が立ちふさがっている。
すぐに、立ち去ったが。
谷側の斜面を何かが走る。
女性の悲鳴のような声で鹿が鳴いている。

左手遥か下方に、道路の明かりが見える。
自動車が通過した。
白谷トンネル付近の橋の様だ。





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行仙岳の登りに差し掛かった頃、睡魔が襲ってきた。
少し、ふらつく。
これ以上は危険と判断し、行仙ノ宿で仮眠を取ることにする。





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22時半ごろ、行仙ノ宿着。
ここも、『新宮山彦ぐるーぷ』が管理をしておられるが、避難小屋とは思えない立派な小屋だと、夜でも分かる。

玄関に巨大ななめくじが這っていた。










by hoshigarasu7 | 2014-08-31 01:09 | trans mt. running | Comments(0)